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2. MEISO (2015-)  by Yushi
 

2014年、彼が友と呼べるようになった時、彼はもうすでにタンクトップしか着ない男であった。

なぜタンクトップしか着ないのか周りの人間は疑問に思うかもしれないが、

私にとっては何も疑問を抱かなかった。

なぜならそれが彼だからだ。

それよりも印象に残っているのは撮影中、彼がシャッターを切る時に

彼のエネルギーが一気に外に放出される瞬間である。

そのエネルギーは本人だけではなくモデルやその周りで動く人々全てに伝播、

巻き込んでいた事を鮮明に覚えている。

また彼の写真作品は、何にも形容できない彼の内に秘めているものが

カメラを通して投影されているようでもあった。

彼の作品や制作に対するスタンスで興味深い点は、

表現の対象が常に自らの内面である事だろう。

 

服飾学生からフォトグラファー、言い換えると表層を作る事を生業としていた彼が次第に形ではなく

内なるものを見つめることへ変化していった様はとても興味深く感じる。

彼の芸術作品を鑑賞していると、違う次元の世界に行ったような感覚になる。

それは作品の中にある無数の穴一つ一つが織りなす世界のみならず、

その作品に彼の内面、哲学が反映されているからだろう。

 

MEISO、

 

それは彼が彼自身の内面と向き合うための作品であると同時に、

鑑賞者も鑑賞者自身の内面と向き合う作品であり、取り巻く全てが無我に還っていく。

そういった作品ではないだろうか。

by Yushi

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