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1. THIS IS A TANK-TOP (2014–) 

Printed on copy paper, postcard, masking tape, stamp, ink, marker, needle.

 

「THIS IS A TANK-TOP」は、「存在の不確かさ」と「時間の蓄積」を可視化するプロジェクトです。
2014年、KONMASAはニューヨークのグッゲンハイム美術館で現代アートに強い衝撃を受けました。その瞬間、偶然タンクトップを着ている自分に気づきます。
それまで無意識であった日常の衣服が、自身の「存在」を象徴するものとして立ち現れ、それ以降、KONMASAはタンクトップを着続けることを決意しました。

この気づきを契機に、タンクトップを記録する行為を開始し、本プロジェクトは長期的な取り組みへと発展しました。
プロジェクトでは毎年、タンクトップを着用した自身の姿を撮影し、印刷された写真の顔を黒く塗りつぶした上で、その上に穴を空けています。
「ここにいた」という痕跡と、「ここにはもういない」という不在を同時に示すことで、時間とともに変容していく存在のあり方を浮かび上がらせています。

This Is A TankTop.jpg

2. MEISO (2015–2023)

Washi (Japanese paper), pinholes (needle-punctured), ink, LED lighting

 

「MEISO」は、身体の反復行為が自己探求へと変容していくプロジェクトです。
タンクトップを着続ける活動の中で「表現とは何か」という問いに行き詰まったKONMASAは、ストレス発散として紙に穴を空け続けるうちに雑念が消え、やがて瞑想に近い感覚を得ました。

その後、土に還る素材として和紙を選び、額縁の背面にLEDを組み合わせることで、時間の蓄積と消失を同時に可視化する「光の絵画」へと発展させました。
見る角度によって像が変化し、LEDが消えると文字が浮かび上がるなど、作品は多面的な体験を生み出します。

本プロジェクトでは、無数の針穴によって自画像を制作し続けることで、「存在」という概念を探究しています。
また、展示空間では鑑賞者自身にも自らの存在を見つめ直すことを促し、瞑想的な体験を共有する場となっています。

3. SIDEBURNS (2018–)

Video (HD), black and white, stereo sound

 

「SIDEBURNS」は、身体の変容を通じて時間の経過を可視化するプロジェクトです。
2018年、KONMASAはイスラエルで出会った特徴的なヘアスタイルに関心を抱きました。
この経験をきっかけに、自身の身体を通じて継続と変容を記録する試みとして、もみあげを伸ばし、切る行為を繰り返すようになります。

本プロジェクトでは、タンクトップを着続ける行為と同様に、継続と変化を反復することで、存在の一時性を探究しています。

映像は、もみあげが伸び、切られるプロセスを反復的に映し出し、それ自体が「時間の痕跡」を示す記録となります。
切り落とされたもみあげは、異なる素材に組み込まれ、新たなかたちへと変容していきます。
それは、個人の記憶や存在が他者や別の対象へと受け継がれていくように、物理的な変化とともに意味が移行していくことを示唆しています。

映像作品としての「SIDEBURNS」は、繰り返される変化のサイクルを描き出し、「そこにあったもの」と「そこにはもうないもの」の対比を明確にします。
白黒の映像とミニマルな音響は、儀式的ともいえるこの行為の反復性を際立たせ、鑑賞者は存在のはかなさと、変化の中にある継続性とを体感することになります。

4. KONMASA BLDG (2021–2024)

 TANK-TOP 

 

「KONMASA BLDG」は、予期せぬ出来事から生まれたプロジェクトです。
2020年、新型コロナウイルスのパンデミックにより、KONMASAは故郷である名古屋市・有松へ帰省しました。
その際、かつての後輩と再会し、彼が経営する会社に関わることになりましたが、後にその後輩が行方不明となります。
彼が契約していた有松駅前の4階建てビルの連帯保証人であったKONMASAは、代わりにそのビルを引き継ぐことになりました。
これが本プロジェクトの始まりです。

2021年5月31日、KONMASAはビルの入口にタンクトップを埋め、この場所を「KONMASA BLDG」と名付けました。
以後999日間にわたり、カフェとギャラリーとしてこのビルを運営し、内部には瞑想部屋を設けることで、訪れる人々とともに時間の流れを共有する場となりました。

そして999日間の営業を終えた1000日目、2024年2月24日。
KONMASAは、これまでこの場所を訪れた人々とともに、埋められていたタンクトップを掘り出しました。
しかし、それはもはや元の形状をとどめておらず、時間の痕跡を刻んだ変容した存在となっていました。

KONMASAは、そのタンクトップの端切れを「KONMASA BLDG」と名付け、時間の蓄積と消失を象徴する作品として完成させました。
鑑賞者は、このタンクトップの痕跡を通じて、「そこにあったもの」と「そこにはもうないもの」の狭間にある、時間の不可逆性を体感することになります。

5. KONMAMA (2022–) Photographic Works

TANK-TOP (worn on March 28, 2022), Car (white-painted, used until disposal)

 

「KONMAMA」は、記憶と物質の関係を探るプロジェクトです。
2022年3月28日、KONMASAの母親が亡くなったその日、彼が着用していたタンクトップは、母との最後の時間を象徴するものとして、現在も保管されています。
本作は、日常的な衣服が個人の記憶を宿し、失われた存在を記録し続けるメディアとなり得ることを示す試みです。

さらに、母親が生前使用していた車の外装を白一色に塗装し、市場価値を意図的になくすことで、物質的な価値から解放し、記憶の象徴として再定義しました。
その白い車体が雨風にさらされ、塗装が剥がれ、時間とともに変化していく姿を記録しながら、廃車となるその日まで乗り続ける予定です。

そして、その役目を終えたとき、車の部品と、母の死の日に着用していたタンクトップを結合し、一つの作品として完成させる計画を進めています。

本プロジェクトは、時間とともに消失していく「物質」と、記憶として保持され続ける「存在」との関係性を問い直すものです。
物理的に失われていくものを、どのように記録し、どのように受け継いでいくのか。
その過程自体が作品となり、鑑賞者に人生の有限性と、記憶のかたちについて静かに問いかけます。

6. CARD (2022–)
Printed paper, stamp, pinholes (needle-punctured)

 

「CARD」は、出会いと存在の痕跡を可視化するプロジェクトです。
2022年7月、KONMASAは河原温の《I Got Up》展を体験し、出会いと記憶の価値を再考する中で本作を始動しました。
同年11月1日より、KONMASAは出会った特別な人々に対し、2枚1組のカードを配布しはじめます。
一枚は相手に渡し、もう一枚は自身が保管する形式です。

 

相手に渡すカード
 表面:「THIS IS NOT A TANK-TOP」と三桁のシリアル番号(ゴム印)
 裏面:「KONMASAがタンクトップを脱いだ時、もしくは死亡が確認された時にアート作品となる」

 

KONMASAが保管するカード
 表面:「THIS IS A TANK-TOP」と三桁のシリアル番号(ゴム印)
 裏面:「KONMASAがタンクトップを脱いだ時、もしくは死亡が確認された時に紙切れとなる」

 

カードは2枚を重ねた状態で、シリアル番号の数と同じ数だけ穴を空けます。
その穴の位置こそが、KONMASAが直接手渡した証として刻まれます。
なお、このカードは日常的に発行されるものではなく、あくまで特別な出会いの瞬間にのみ配布されます。

KONMASAにとって、河原温の《I Got Up》は、時間を通じて存在を可視化する行為でした。
本プロジェクトは、その精神を自身の方法で継承しながら、出会いの意味を再考し、存在の痕跡を刻み残す試みです。

7. KONNANA (2023)

TANK-TOP (220cmx100cm)

 

「KONNANA」は、タンクトップという象徴的なモチーフを都市空間へと拡張する試みです。
KONMASAにとってタンクトップは、単なる衣服ではなく、時間・存在・記憶を可視化するメディアです。
しかし、そのタンクトップが自身の身体のスケールを超え、都市という公共空間に現れたとき、それは依然として「タンクトップ」と呼べるのでしょうか。
この根源的な問いに向き合うため、KONMASAはタンクトップを都市スケールへと拡張するプロジェクトを実行しました。

2023年4月19日、KONMASAビル700日を記念し、名古屋駅のシンボルである全長6メートル10センチのナナちゃん人形に、巨大なタンクトップを着せるプロジェクトを7日間にわたって実施しました。
そのタンクトップには、「THIS IS NOT A TANK-TOP」の文字が記されています。

このメッセージは、既存の概念を揺さぶる装置として機能し、「タンクトップとは何か」という問いを公共空間へと投げかけました。

KONMASAにとってタンクトップとは、「そこにあったこと」を証明し、「そこにはもうないこと」を意識させる存在です。
本プロジェクトでは、衣服としての機能を超え、タンクトップという概念がどこまで拡張可能なのかを探究しました。
そして、ナナちゃんから脱がされた巨大なタンクトップは、単なる布ではなく、「7日間」という時間の痕跡そのものへと変容しました。

8. KONMEMO (2023–)

・TANK-TOP, canvas, printed photographs, marker

・Video (HD), sound composition

 

「KONMEMO」は、日常と反復、そして有限性をテーマとした長期的な記録のプロジェクトです。
KONMASAは2023年1月1日より、タンクトップを着用した自身の姿を毎日スマートフォンで録画する行為を開始し、その記録を99日間継続することを試みています。
着用するタンクトップには、「THIS IS A TANK-TOP」の手書き文字と、「001」から始まる通し番号が記されています。

プロジェクト期間中、入浴・洗濯・乾燥といった短時間を除き、同じタンクトップを身につけ続けます。
記録が99日間途切れることなく継続した場合、そのタンクトップは白いキャンバスに縫い付けられ、裏面には撮影記録をまとめた紙が貼付され、「SUCCESS」と記されます。
一方、記録を忘れた日は「FAILURE」と記入し、翌日から新たな番号のタンクトップに着替えて再スタートするというルールが設けられています。

この反復は、タンクトップ番号「099」に到達するまで続けられ、プロジェクトの完了は遅くとも2050年頃を想定しています。
「KONMEMO」は、一見単純に見える「日常の記録」という行為が、実際には継続することに強い意志を要するものであることを示唆しています。
有限な時間の中で繰り返される行為に、どのような意味が宿るのかを問いかける作品です。

記録が続こうとも、あるいは途切れようとも、時間そのものは止まることなく流れ続けていきます。
その事実を見つめたとき、人は自らの有限性とどのように向き合うのか。
本作品は、その問いを静かに投げかけています。

また、本作の映像記録には、KONMASA自身の身体から発せられた音——呼吸音、手を握る音、歩行音、腸内の音など——が録音・ミックスされています。
それは単なる映像のドキュメントではなく、「身体」という存在そのものを、時間の流れの中で記録する試みです。

9. MEISO ∞ TANK-TOPS (2023–)

・Washi (Japanese paper), pinholes (needle-punctured), stamp

・Video (HD), sound composition

 

「MEISO ∞ TANK-TOPS」は、反復的な身体行為を通じて、存在の痕跡をあえて不可視なかたちで残すシリーズ作品です。
もともと自画像をモチーフとして展開していた「MEISO」は、2023年より、KONMASAの象徴であるタンクトップの形を象る作品へと発展しました。

1枚のタンクトップを完成させるために、36枚の白い和紙に、合計55,530回の穴を空けます。
作業は、1〜9999の範囲で現れるゾロ目や連続数字(例:11、22、111、2222など)に初めて到達したタイミングで和紙を差し替え、再び一から穴を空け直すというルールのもとで進められます。
この工程は、別プロジェクト「KONMEMO」におけるタンクトップ着用の1周期(=99日間)のあいだに完了させなければならず、厳格な自己制約のもとで遂行されます。
このプロセスは、「KONMEMO」が完結するその日まで、終わることなく繰り返されます。

完成した和紙は木枠に額装され、「日常の中では見えないタンクトップ」として、空間に静かに佇みます。
左上には「THIS IS NOT A TANK-TOP」、右下には「KONMEMO」のシリアルナンバーと穴の回数が記されたスタンプが押されます。

本作は、有限な時間の中で、無限にも思える反復を通じて存在の痕跡を刻み続ける、私的な儀式です。
繰り返すうちにわずかに変化し、やがて終わりへと向かうその過程にこそ、KONMASAは「生」の本質を見出そうとしています。

10. KONMASA 47 (2024–)

・TANK-TOP, porcelain

・Video (HD), sound composition

 

「KONMASA 47」は、時間と存在の痕跡が個人の身体を離れ、土地や人々と交わることで、新たなつながりを生み出すプロジェクトです。

2024年3月21日から4月22日までの33日間、KONMASAは1枚のタンクトップを着用し、日本全国47都道府県を巡る旅を実施しました。
タンクトップには「THIS IS A TANK-TOP」の手書き文字と、その下に「KONMASA 47」と記されています。
旅は愛知県から始まり、母の遺品である車で移動しながら、各地での自撮りや走行映像を通じて、タンクトップに時間と場所の痕跡を刻み続けました。
移動とともに蓄積された時間の層は、タンクトップを「存在の証」へと変容させていきます。

旅の終わりには、このタンクトップを66日間かけて陶磁器として焼成し、KONMASAと関わりのあった人々とともに砕く儀式を行いました。
焼成されたタンクトップは、衣服としての機能を失いながらも、「時間」と「記憶」を宿す新たな存在となります。
それを砕く行為は、形あるものが消失しても、つながりは続いていくことを可視化する儀式でもあります。

砕かれた破片は、47都道府県で出会った人々、あるいは今後出会う人々へと、少しずつ手渡されていきます。
かつて一つだったタンクトップが破片として広がることで、目に見えない日本列島を形成し、分かたれながらもつながる「存在」の在り方を提示します。

すべてのタンクトップの欠片が手元から離れたとき、本プロジェクトは映像作品として完成を迎えます。

11.TANK-TOP-TSUDA (2024-2025) meets sanuki base

・TANK-TOP, Photographic book, Participatory project

・Washi (Japanese paper), pinholes (needle-punctured), ink, LED lighting

 

「TANK-TOP-TSUDA」は、香川県さぬき市津田町を舞台に展開された、タンクトップを媒介とする参加型アートプロジェクトです。

きっかけは、2024年2月24日、KONMASAビルの入口に999日間埋められていたタンクトップの掘り出しに立ち会った「さぬきベース」との出会いでした。そのお礼として、彼らの拠点である津田町に、1枚のタンクトップを「着せる」試みが行われました。

まず津田町の地図を描き、その上にタンクトップの形を重ねることで、プロジェクトの範囲を設定しました。
次に、実物のタンクトップを用い、津田の砂浜において、黒い和紙の上に白いインクで縁取りを施しました。
以降、町のさまざまな場所でタンクトップとともに撮影を行い、風景や人々との交わりの記録を重ねていきました。

こうしてタンクトップを通して、津田のエネルギーを「吸収」し、「分解」し、「放出」するというプロセスが始まります。

2024年11月10日、町の入口に設置されたコンテナにタンクトップを貼り付け、99日間にわたる「吸収」の工程が開始されました。
その後、2025年2月24日、町の住民たちとともに、タンクトップをハサミで99に「分解」する儀式が行われました。
それぞれの端切れにはナンバーが振られ、これまでのプロセスを記録した写真集とともに、「放出」が始まります。

放出期間は、2025年6月3日から9月9日までの99日間です。
この期間中、本プロジェクトは瀬戸内国際芸術祭2025の連携事業として展開され、町内各地で住民やアーティストによるタンクトップ作品が展示される、「タンクトップの芸術祭」となります。

また本作では、砂浜の工程でタンクトップの台紙として用いられた黒い和紙に、針の穴で津田町の地図を描き、それをもとにした瞑想空間を制作しました。
鑑賞者がその部屋に足を踏み入れることで、自身がすでに「タンクトップの中にいる」ことに気づく構造となっています。

そして最終日である9月9日、分解された99切れのうち最後の1つが「さぬきベース」に手渡され、1枚のタンクトップは町から完全に「放出」されます。

本プロジェクトは、「存在」が時間と空間の中で、いかに分解され、受け渡され、記憶として残されていくのか、その過程を可視化する試みです。
それが本当に「タンクトップ」だったのかどうかは、人によって解釈が異なるでしょう。

しかし、2025年の夏、この町で多くの人が確かに「タンクトップ」を意識しました。
その事実こそが、本作が残した痕跡です。

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12.THE BIGGEST TANK-TOP ON EARTH (2025-2028)

・Washi (Japanese paper), TANK-TOP

 

「THE BIGGEST TANK-TOP ON EARTH」は、タンクトップという日常の象徴を、地球スケールへと拡張するプロジェクトです。

世界最大級のタンクトップ制作への挑戦を通して、記録と記憶、共同体と個人、日常と祝祭の境界を、ゆるやかに溶かしていきます。

2014年、1枚のタンクトップから始まった記録は、やがて地球規模へと膨らみました。
その過程に潜む滑稽さこそが、人の心をほどき、笑顔を呼び起こします。

完成の瞬間、大地に広がる巨大なタンクトップが何を示しているのか。
その意味は、鑑賞者一人ひとりの身体と記憶に委ねられています。

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TANK-TOP TO THE MOON (予定 2028-)

・Washi (Japanese paper), pinholes (needle-punctured), ink, LED lighting

・TANK-TOP

 

月にタンクトップの痕跡を残すことを目指すプロジェクト。

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THIS IS NOT A TANK-TOP
 

KONMASAが死亡するか、あるいは南極でタンクトップを脱いだその瞬間、
「タンクトップを着た人生」――A Life In A TANK-TOP は完成します。

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